- 休職するくらいなら退職したほうがいい?
- 休職のまま退職したら引き継ぎはどうなる?
- 休職のまま退職したら荷物はどうすればいい?
- 復職か退職どっちか迷ったらどうする?
- 退職前提の休職の注意点は?
何かしらの事情があって仕事が続けられなくなったとき、とりあえず休職するか、それとも退職してしまうか悩んでしまうことが多いです。
そんなときに気になるのが休職中の手当やどのくらいの期間休職できるのかなどです。
退職する場合には、退職金や新しい転職先も考えておかなければなりません。
この記事では休職と退職の違い、またそれぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説しています。退職前に知っておきたい制度についても触れているため、ぜひ参考にしてください。
そもそも休職と退職はどう違う?
まず休職と退職の違いについてまとめていきます。
休職と退職の共通点には以下のようなものがあります。
共通点
- ゆっくり休める
- 自分の時間ができる
- 傷病手当金を申請できる
ではどのような点に違いがあるのでしょうか。
休職とは
休職とは、自分の都合で会社を長期間にわたって休むことです。
産休や育休も長期間休むことになりますが、休職とは扱いが異なります。法律上で定められている産休や育休と違い、休職は企業が社員のために設けている制度です。
会社の就業規則によって休職期間や休職対象者が決まっています。
基本的に休職中は給料の支払いが発生しません。
その代わり、ケガや病気の場合には傷病手当金を受けることができます。
傷病手当金は本来の給料の3分の2です。休職前の1年間の平均給与が基準となるため、1年未満の場合は、休職する前までの平均月額給与、または全保険者を対象にした標準月額給与の低いほうが参照されます。
退職とは
退職とは会社と結んでいる雇用契約を終了させることです。
会社側から契約を打ち切られる場合は退職ではなく「解雇」となります。
退職には4種類あります。
退職の種類
- 自己都合退職
- 会社都合退職
- 定年退職
- 死亡退職
毎年700万人以上の退職者がでますが、この中でもっとも多いのは「自己都合退職」です。
理由は人それぞれで仕事に対する不満、キャリアアップ、家庭の事情などなどいろいろあります。
退職は労働者が持つ権利でもあります。また、退職者の権利として退職金の受給があります。ただし、退職金については会社ごとに決まりがことなるため、まったく退職金がでない場合もあります。
自己都合退職で、まだ次の転職先が決まっていない場合、失業手当を受けることができます。
ココがポイント
失業手当を受けるには、雇用保険の加入期間が過去2年間で通算12ヶ月以上ある必要があります。また、ハローワークで求職活動を積極的に行う必要もあります。
休職のメリットとデメリット
それでは休職のメリットとデメリットについて解説していきます。
休職のメリット
休職のメリットは以下の3つです。
- 復職できる
- 自分の時間ができる
- 傷病手当金がもらえることがある
休職の最大のメリットは期間が終われば復職できることです。
休職期間が終われば元の職場に戻れるため、転職活動にいそしむ必要がありません。そのため、金銭面でもそれほど悩む必要はないです。
同じ職場に戻ってくるため、新しい仕事を覚えたり、人間関係を構築し直す必要もありません。
また、休職中は休むことが目的のため、自分の時間に充てることができます。その間に新しい資格を取得してもいいですし、今までできなかったやりたいことをやっても構いません。中には休職して留学する人もいます。
もし病気やケガで休職する場合は傷病手当金がもらえます。
休んでいながら給料の3分の2が入ってくるため、大きなメリットとなります。確実に傷病手当金をもらうためには休職前、または給食開始直後に病院に行き、意見書を書いてもらう必要があります。
休職のデメリット
休職のデメリットは以下の3つです。
- 理由を会社に説明しなければならない
- 昇進・昇給が遅れる
- 復職しても気まずくなるかもしれない
休職する場合、理由を会社に説明する必要があります。
退職は労働者の権利のため詳しく説明する義務はありませんが、休職は会社の厚意で設けられているため、詳細に自分の状況を話さなければなりません。
会社側も休職を許可すべきかどうか判断する必要があるため、詳しい事情まで踏みいって聞かなければなりません。
たとえば、うつ病など精神疾患が理由で休職したい場合、詳細な事情は話したくない場合が多いです。人に話すのが嫌なため、休職ではなく、退職を選ぶ人もいます。
また、休職期間が長引けば長引くほど、昇進や昇給が遅れてしまいます。一般的な昇進・昇給の時期である年度末~年度初めに書けて休職してしまうと査定対象にならない恐れもあります。
しばらく会社にいかない状態が続くと、同僚などと顔を合わせるのが気まずくなってくることもあります。
ココに注意
一度休んでしまった後ろめたさから、休職してそのまま退職してしまう人も少なくありません。
退職のメリットとデメリット
続けて退職のメリットとデメリットについてまとめていきます。
退職のメリット
退職のメリットは以下の3つが挙げられます。
- 会社との縁が切れる
- 退職金や失業手当が受け取れる
- 堂々と転職活動ができる
退職の大きなメリットは、会社と一切関わらなくて済むようになることです。
たとえば、人間関係や労働環境に不満がある場合、会社に行くだけで大きなストレスを感じてしまいます。そういったストレスがなくなるのは大きなメリットです。
休職の場合は、いちいち会社に連絡する必要がありますが、退職ならそういった手間もありません。
人によっては退職金や失業手当、傷病手当金などまとまったお金が入ることもあります。傷病手当金は申請条件を満たしていれば退職後であってももらうことが可能です。
また、退職さえしてしまえば自由に転職活動ができるようになります。
休職の場合、復職が前提のため、転職活動をするのはふさわしくありません。退職ではそういった縛りがないため、堂々と転職活動ができます。
ココがポイント
退職のデメリット
退職のデメリットとしては以下の3つが挙げられます。
- 収入が激減する
- 保険や年金の手続きが必要
- 休職よりもリスクが高い
退職の大きなデメリットは収入が大幅に減ってしまうことです。
ある程度の蓄えがあり、各種の手当てが受けられればしばらくは生活できるでしょうが、そのままずっと働かないわけにはいきません。すぐに無収入になってしまうため、新しい仕事先を見つける必要があります。
また、退職すると今まで会社で入っていた各種の保険から抜けることになるため、新たに手続きをしなければなりません。しばらく転職しない場合には、保険や年金に関する手続きをすべて自分でやる必要があるため、なかなか面倒です。
休職は一定期間が終われば仕事に復帰できますが、退職は次の仕事がいつ始まるかは自分次第です。
ココに注意
状況によってはしばらく収入がなくなる可能性もあるため、リスクが高くなります。
休職か退職か迷ったときに考えるべきこと
休職か退職か迷ったときには次の3点についてよく考えてみてください。
ポイント
- また同じ環境で働けるか
- 会社に不満はないか
- やりたいことが決まっているか
また同じ環境で働けるか
現在の職場環境や待遇に不満がなく、また同じ環境で働きたいと思うならば休職をおすすめします。
「また同じところで働きたいかどうか」が休職か退職かの大きな決め手になります。
職場の雰囲気は問題ないけれども、激務のせいで精神的・肉体的に疲れてしまったならば休職で構いません。せっかくあなたのことを理解してくれる職場ならば離れる必要はないでしょう。
ココがポイント
一時的に休んだとしても、人間関係や給料に満足しており、また復帰したいと思うなら休職を選ぶべきです。
会社に不満はないか
今勤めているところがブラック企業の場合は退職したほうがいいです。
長時間労働やパワハラ・セクハラがある環境下で身も心もボロボロにしてしまっては、失うもののほうが大きいです。
そもそもブラック企業の場合、休職が許されない場合も多いです。
こちらから休職を申請しても受理されない可能性があるため、思い切って退職してしまったほうがいいです。
やりたいことが決まっているか
次にやりたいことが決まっているならば退職したほうがいいです。
転職してやりたいことがある、またはすでに転職活動をし始めている人は退職したほうがいいでしょう。
一般的に退職を申し出るのは退職日の1~2ヶ月前と決められています。それよりも前ならばいつ申し出ても問題ありません。
新しい仕事を探したい場合には、あらかじめ退職を申し出ておき、有給を利用して転職活動するのもいいでしょう。
退職する前にしておきたいこと
いざ退職すると決まったら、有給休暇を使っておきましょう。
有給休暇(年次有給休暇)とは、一定期間勤務した労働者に付与される「賃金が減額されることのない休暇」のことです。有給中は欠勤していても給料が支払われるため、退職する前に消化しておきましょう。
ココがポイント
うつ病などの精神疾患を理由に休職する場合には、傷病手当金による給付が受けられることもあります。
まず休職して考えてみる
まだはっきりと先のことが決まっていないのならば、とりあえず休職してゆっくり将来のことを考えてみましょう。
場合によっては休職している間に、もう一度今の会社で頑張ってみようと思うこともあります。
退職する意思が決まっているならば、休職中に他の仕事のリサーチをして次の就職先を探しておきましょう。これから先に進むために何が必要なのか、じっくり考えるためにも休職は有効です。
休職制度は会社によって異なるため、利用する前に以下の点について確認しておきましょう。
- 会社に休職制度があるかどうか
- 休職中は賃金が支払われるか
- 休職中の保険・税金はどのくらいの負担になるか
大手企業ならば休職中も賃金が支払われることが普通ですが、中小企業だと休職中に賃金が支払われることはほとんどありません。
賃金がない上に、税金の負担も全額負担するとなると経済的な負担がかなり重くなり、生活に支障をきたします。
休職制度を利用する場合には、必ず内容を確認するようにしましょう。
まとめ
休職か退職かで迷っている場合、会社に休職制度があるならばまず休職してみることをおすすめします。
休職中に今後のことが考えられますし、しばらく休むことで状況が改善する場合もあります。
もちろん一刻も早く会社との関係を断ちたいと思うならば、すぐに退職するのもいいでしょう。
現状に不満がある場合、何かしらの行動をとることが大切です。休職・退職のいずれにしろ、まずは自分から動き出してみましょう。
ひとりではなかなか決められない場合は、家族や信頼できる人に相談してみることをおすすめします。
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